“SOA and DDD”について

再度InfoQの記事についての感想です。

  1. SOA and DDD

SOAにおけるサービスと、少し前のコンポーネントベース開発(CBD)のコンポーネントを比較検討しており、サービスはビジネスよりの制約を持ったコンポーネント(ビジネスコンポーネント?)相当だとし、むしろSOAのサービスはDDDでり扱う概念(Ubiquitous Language)相当に近いのでは、と言っているようです。

元々SOAの議論には、サービスを一般的なサービスと捉える人からビジネスサービスに限定して捉える人まで、かなり幅広い捉え方があります。この記事はビジネスサービスに近づけたほうが良いと言う主張を紹介しています。DDDで取り扱う概念に近づけ、ビジネスサービスだと言うと、確かにそれはそれで一つの世界になりますが、閉じた世界になるかどうかが問題のように思います。

主題から少し離れますが、このようにするとビジネスサービスのプロセスとの関連が曖昧になってきそうです。ビジネスサービスを実現するのがビジネスプロセスなのか、ビジネスプロセスを実現するためにビジネスサービスが使われるのか、それともそのハイブリッド形態なのか、というような話です。また別の課題として、DDDの考え方に基づくと、どうしてもドメインエンティティ中心の比較的単純なUI設計になってしまい、ユーザから何でも出来る(複雑な)UIを要求されるとマッピングを取るのが大変かなという気がします。

元の記事の結論部分まで飛ぶと、結局皆の合意できる「これこそがSOAのサービスの定義」というものが無いことが問題とされています。余り面白くない結論です。タイトルにある「サービス指向アーキテクチャ」と「ドメイン駆動設計」は言葉としては別の世界を記述するもののように思えますが、この記事はそれらを合体させた「ドメイン駆動サービス指向アーキテクチャ設計」といったものを示唆しているようです。

“SOA and DDD”について

欧州でモデル駆動が盛んな理由について

欧州、特に英国、仏国、独国の3カ国にはモデル駆動やアーキテクチャがらみの研究プロジェクトや製品が多くあります。「欧州には」というのは、特に米国や日本と比較した場合という意味です。以前からこれ(欧州で特に活発という事実)が不思議だったので、一度ならず欧州の人に質問しました。そのうち英国の大学の先生からの回答がなんとなく当たっていそうでした。それは、元々欧州ではアカデミックな世界でアーキテクチャやモデリングの研究が盛んであったし、欧州共同体が資金を出す研究プロジェクトが数多くあり、そこに多くの研究者が流れ、そしてそういう人達が研究プロジェクトでの成果をベースにモデリング関連ビジネスを始めているのではなかろうか、というものでした。他にも、欧州では論理的なものが好まれるという感想もありましたが、やはり底辺が広いということでしょうか。

こういった研究プロジェクトのかなりの部分が欧州中心からeclipseの提供するよりオープンなコミュニティに移行してきています。そういう意味で以前紹介したEclipse Modeling Projectについてにあるリンクは欧州の状況を垣間見ることのできるものかもしれません。もちろん、eclipseに合流していないプロジェクトも沢山ありますし、またモデリングと言う意味では米国勢も参加しているため、このリストだけ注目するのは正しい態度でないのでしょう。

eclipseはともかく、過去に参加した標準化活動でも欧州の人達はハイレベルの議論が得意だということは日本からの参加者は良く知っています。逆に米国勢は議論が具体的で分り易いと感じています(内容にもよると思いますが)。

現在のところモデル駆動のツールやシステムは利用もそれなりに難しいため、思ったほど普及していないと思います。今後我々日本人が得意な使い勝手の改善を重ねればWiiのように使いやすいツール群に変身させることが出来るかもしれません(!?)。関心のある方は何かが出てくるのを待っていないで手を動かしてみましょう。

欧州でモデル駆動が盛んな理由について

OMG文書の正しいアクセス方法について

このブログでOMGの標準仕様について良く触れていますが、実際にどうすればOMG標準文書にアクセス出来るかをきちんと説明したものが無さそうなので、ここにまとめてみようと思います。

まずあなたの会社なり大学がOMGの会員の場合には、OMGへのコンタクトを受け持つ人がいるはずで、その人にあなたがOMG情報にアクセスしたい事を伝え、OMGの担当者のメールアドレスを教えてもらってください。それが分かると、あなたの名刺に書かれているような情報を提供する事でOMGがID番号を発行してくれます。それを使うと、審議中や検討中のworking documentやプレゼン資料など、何でも手に入ります。この場合、最も役に立つのが

  1. full document search

のページで、ここでIDとパスワードを与えると、年度とグループ別で全文書のタイトルと文書のURLが分かり、欲しい文書を入手する事ができます。

次に、あなたの会社や大学がOMGの会員ではない場合や会員であってもあなたの情報をOMGに登録したくない場合です(こちらの方が重要な情報かもしれません)。基本的にはOMGが公開している情報だけしかアクセス出来ませんが、それでもかなりの文書にアクセス可能です。最初にすべき事は、出版公開済みOMG仕様のページを見る事です。それは

  1. Catalog Of OMG Specifications

のページへのアクセスです。このページの下の方に標準の分類がありますので、必要な分類をクリックするとその分野の公開仕様のテーブルが表示されます。そこにある仕様には安心してアクセス出来ます。次にアクセス出来る箇所としては

  1. OMG Public Document Listings

があります。このページでSelect SubgroupsとYearsの二つを指定しsearchをかけてみてください。それから、多少古いものが多くなりますが、過去のワークショップ情報のページにも(時には)役に立つ情報があります。

  1. Proceedings Of OMG Workshops

これら以外にも、OMG会議の後に発行されるプレスリリースの中に承認された仕様のURLが入っていたりしますので、あちこち探せばそれなりの収穫はあると思います。

なお、念のためですが私はOMGの回し者ではありません。以前参加していたのでこういう知識が有るだけです。また参加(復帰)する可能性はありますが。

OMG文書の正しいアクセス方法について