モデリングとプログラミングの間について

モデリングは(私的には)対象や物事を抽象化することで「木を見て森を見ず」状態を避けることが大きな効能であると思っています。ソフトウェアの世界でモデリングというと UML が代表的な言語でありその UML で描く事の出来る各種ダイアグラムがモデルということになります(正確には UML モデル)。難しいのは、正しく正確なモデルというものが評価しがたいということではないでしょうか。簡単なモデルならいざ知らず、クラス数(これもモデル作成者によって変わると思いますが)が増えてゆくと(異なる流儀などにより何通りも書き方が出てくるため)正しいモデルというものが見えなくなってきます。

それでも、ある程度まともなモデルに基づいてソフトウェア開発につなげようとする試みは多くあります。MD* (Model Driven Architecture/Development/Engineering/… ) と呼ばれるもので、標準(UML)ベースのものや DSL ベースのものがあります。

モデルをプログラムに近づける MD* の活動は、ツールベンダによる商用製品やオープンソース系のものがあり、オープンソースでは eclipse に多くのプロジェクトがあります。これは eclipse が最初から EMF をその要素としていたためです。当初 EMF がオープンソースとして出されたことに驚きました。EMF は OMG の MOF のサブセット(emof)の実装ですので、これを利用すればモデリング言語を実装出来る訳です。その結果、現在では UML や BPMN などについてのグラフィカルエディタがプロジェクトとして活動しています(使えます)し、GMF や Xtext なども EMF を利用しています。

モデルはあるレベル・視点での表現であり、別の視点での表現や詳細化が必要になることがほとんどです。このためにモデルから別のモデルを生成するモデル変換というものがあります。OMG 標準では QVT と呼ばれていますが、アカデミックな世界には ATL というものもあります。どちらも eclipse 環境用に実装され利用出来るようになっています。

モデルをプログラムに近づけるには、最終的にモデルをテキスト(プログラム)に変換してゆくステップが必要です。これを100%実現するのは困難なため、主流はテンプレート方式をとったものになります。これについても OMG 標準などがあり、それを eclipse 環境で実装するプロジェクトが成果を出しています。

プログラミングを主体に考える立場を取ると、ボイラープレート的なコードは出来るだけ排除し、より本質だけを記述したり、何度も同じようなコード書かずに済ませたい、ということから Internal DSL やフレームワークなどが使われていると思います(例えば RoR のような)。

実は「モデリング」や「プログラミング」という一般的な言葉を並べても現実の世界では余り意味が無く、具体的な対象の世界がまずあって、その世界に向いたモデリングやプログラミングを選ぶ事がとても大切だと思います。例えば状態遷移が支配するような世界からビジネス分析が必要な世界までを同じ言葉で扱うのはやはり無理があるでしょう。

今後このポストの続編として、比較的使えそうに思えるプロジェクトや製品をいくつか紹介出来ればと思っています。

モデリングとプログラミングの間について

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